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2019年1月12日土曜日

夢見話〜たどり着いた島の駅〜

〜たまに驚くほど鮮明な夢を見る事ってないですか?
特に明け方付近。それを文章で記録しておこうというコーナーです〜


僕は駅の構内で追っ手の男に追われていた。
彼の目的は、僕が持っているこのアタッシュケースだ。僕は奪われないようにと必死に逃げた。

行きかう人並みに抗いながら走って逃げるものの、その距離はだんだんと縮まり、いよいよ捕まってしまいそうだ。男の気配をすぐ背後に感じながら、僕はなんとか改札を抜けて駅前に停めていたタクシーに乗り込んだ。

すぐに出発を促し、無事追っ手から逃げた僕は安堵の気持ちで座席に沈み込んだ…


…気がつくと、僕は電車のシートに座っていた。
地下鉄だ。もしここが日本ならば、きっと福岡あたりなんだと思う。

「まずい、家に帰らないと。」

そう思って、スマホの乗り換え案内アプリを使い、帰路を検索した。
到着駅に「小田原」と入力し、所要時間を調べたが、やはりとんでもなく遠くに来てしまったようで、おびただしい回数の乗り換え案内が表示された。画面をスクロールしていっても、なかなか終着駅の小田原が表示されない。

そうこうしているうちに、電車が動き出した。
そしてここからの駅間でまた果てしなく遠くに来ているようだった。車窓からはロープウェイと見紛うばかりの断崖絶壁の景色が広がったりもした。だが同じ車両には女学生や家族連れがいつも通りのに日常といった様子で座っている。

「明日の仕事どうしよう…でもこのままたどり着いた街で、今晩を過ごしてみたい。いや、でもやっぱり帰らなきゃ。朝帰るのでは到底出勤時間に間に合わない。」

さっきまで追っ手に追われていた焦燥感は、いつの間にか自分の日常へと向けられていた。

すると車内がだんだんを砂っぽくなってきた。スマホの画面にも砂がついている。終着駅についたようだ。
そこは駅舎とビーチが一緒になったような場所だった。バックパッカー風情の西洋人もいる。
観光地なのだろうか。南国のような雰囲気だが、決して暑いわけではない。古びたRC造の建物も見える。


ここはどこなのだろうか?


ふと見つけた駅舎の看板には「美海内」と書いてあった。

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