街角でアンケートをとり、「ラクリマクリスティー」というバンド名を聞いて、ピンとくる人は今現在何人いるのだろうか?
だが僕は、すでに解散してしまったこのバンドを忘れることはできないし、日本音楽界に残る数少ない稀なバンドだと思っている。そしてこのようなバンド音楽が日本のメジャーシーンで流れることはもうないだろうと思う。
まずは彼らの名を世に知らしめた代表曲を2曲続けてどうぞ。
「With You」「未来航路」
なぜ髪が長いのか?なぜ揺れるのか?なぜもたれかかるのか?
そんな事を気にしているようでは、到底このバンドを深く理解することはできない。笑
そしておそらく世間の人がイメージする「ラクリマクリスティー」がこの2曲で終わってしまっているだろう。僕はそこを嘆いているのだ。そして今回、僕はその先へ皆様を案内したい。
このバンドを一言で表すならば、和製Led Zeppelinだと思う。
~以下、ウィキペディアより引用~
典型的なハードロックにとどまらない楽曲が非常に多い。アコースティックギター中心の曲も多く、トラッド、メローなバラード調をはじめ、民族音楽的要素、ファンク、サイケデリック等々、様々な音楽を取り入れ、自分達流に作曲・演奏し、1980年に解散するまで、その音楽的独自性を高めていった。
これこそがまさにラクリマの魅力ではないか。
当時、ビジュアル系と呼ばれるバンドが台頭していくなかで、ラクリマの曲は一線を画していた。
先に挙げた代表曲は、ある種売れる為の曲である。
だからこそ、ラクリマの本当の魅力はアルバムの中の曲にあるのだ。
それでは、彼らが到達した高みをぜひご覧いただきたい。
「Magic Theatre」
マジックシアターと題された曲、なんと同タイトルアルバムの一曲目である。シングルでもなんでもない曲に、テクニック満載でこの世界観。
そしてそれに続く2曲目がこれ。
「イスラエル」
タイトルからしてすごい。このアルバムを制作販売したレコード会社関係各位すべてに、深い敬意を表したい。
お気づきの方もいるかもれないが、彼らの凄さはこれをライブで再現できるところなのだ。
もしツェッペリンのメンバーがタイムスリップしてきてラクリマのライブを観たら、音楽辞めてしまうのではないかと思うほどである。笑
事実、ギターのHIROとKOJIは二人して間違いなくジミーペイジより上手い。笑
そしてこんなにもタイプの違うギタリストが二人いるからこそ、キーボード無しでこれだけの世界観をつくれるのだと思う。
ベースのSHUSEが弾くフレーズは、おおよそ凡人が思い浮かぶようなものではないし、トーキングモジュレーターをここまで効果的に使いこなすベーシストはそうそういない。
ドラムのLEVINはスティック回しで有名だが、小柄な体から想像もつかないプレイはまさにジョンボーナムで、あの樋口宗孝氏にも賞賛されるほどである。
そしてこのプレーヤー達に負けず、世界観をまとめあげるのがボーカルのTAKAである。
今の世の中、ボーカルのTakaと言えばワンオクだろう。笑
だが僕の中でTAKAと言えばラクリマなのだ。永遠に。
解散後の動向に関しては、ファンとしては複雑なものがあるので、触れないでおこう。。
紹介したい曲は他にも山ほどあるが、ここからはぜひアルバムを聴いてもらいたい。
そう、まるで宝探しのように名曲が眠っていることでしょう。
最後に彼らの初期の曲で、シングルのカップリングになった曲を一曲。
単なるビジュアル系ロックバンドではないことは、もうすでにこの頃から確立されていたのだ。
「morning whisper」
こんなにも宗教的な匂いのするバンドのロゴもLa'cryma Christiならではなのではないだろうか。
最後に…評論家気取りで「彼らの~」とか言った無礼をお許しください。もしご本人を目の前にしたらビビッて声掛けれられないと思う。笑
そのレベルで各メンバーを尊敬しております。
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